【要約・感想】いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学を読みました/時間やお金がない人にオススメ
今日はいつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学 という本を読みました。
最近はかなり改善されたんですが、一時期は仕事が忙しくてなんにもできない状況にありました。
文字通り会社と家を往復するだけの生活でした。
その頃にこの本を読めていればもう少し早くに生活を立て直せたかもな~って思いました(往々にして忙しい時は本が読めないので考えるだけ無駄とも言える)
前置きさておき、備忘録がてらこの本の要約と感想まとめていきます。
要約・感想
人間の処理能力(物事を考えたり、長期的な計画を立てる能力)は消耗品である
処理能力は使えば使うほど減っていく
処理能力が足りなくなっていると正常な判断力が損なわれ、思考の範囲が限定的になる
処理能力は時間やお金がない状態だと著しく落ちていき、視野狭窄の状態では正しい判断ができないので状況は日に日に悪化していく
時間がない人は時間を効率化することに頭を使えず、お金のない人は未来の支払いのことを考える余裕がないので、高い金利であっても借金をしてしまう
つまり忙しい人はより忙しく、貧乏人は借金が増えていく
その状況を解決するにためには意図的にスラック(ゆとり)を確保する必要がある
頭を使わなくても判断・行動できるように生活を自動化し、意図的にスラック(ゆとり)を生み出していく必要がある
長期の計画を立てるのではなく、自動化や短期的な締め切り、さらにはリマインダーを駆使して、処理能力を実務に残しておくことが重要
実験の内容が多く、時間を効率化するというよりは、人間の処理能力はどのような状態で失われていくのかに重点を置いた本だった。
多分これを読める人は最初からスラックがある人だと思うので、いつも「時間がない」人は読めないかな~と思った。
そういう皮肉はともかく、この本に書かれている内容として、人間の処理能力が有限で消耗品であることと、欠乏状態では思考の射程距離が短くなるのでどんどん悪循環に陥っていくということは面白かった。
結構前から疑問だったんだけど、「金が無い」が口癖だったやつに限って、ソシャゲーで高額課金したり、高額な通信費を払っていたりするんだよね…。
でもそれはその人が著しく知能が低いってことではなく、金欠によって頭の処理能力が低下してたからなんだな~って納得がいった。
もしまっとうな処理能力を有している状態なら、ソシャゲーの課金も現実的な範囲になるし、通信費も抑えることができるとは思う。
自分の場合、スマホの通信費なんてポイントを駆使してマイナスにしているけど、こんなのちょっと調べて準備すればできるようなことでもある。
時間やお金を損なうと泥沼になってしまうので、処理能力は何としても守っていこうと思った。
本の中では処理能力を守るために短期的な締め切りやリマインダーを駆使することを奨励していたが、もうすでに処理能力を失っている人には難しい処方箋だな~って思った。
何事も余裕があるうちに準備しておこうってことですね。
こういった知識を持っていると何か切羽詰まったときに、状況を立て直す方法を考えやすくなるので、今使わないとしても覚えておいて損はないと思う。
結構長い本なので、忙しい人が読むことは推奨しないけど、もし余裕があるなら目を通してみるのをオススメします。
今日はこの辺で。それでは、また。