禁止改定について思うこと
基本的にネガティブなことは書かないようにしてたんですが、今日だけはどうしても書きたいことがあって投稿します。
今日は禁止改定の日でした。大抵はEDHだったりモダンだったりそのあたりのカードが禁止になって、たまに被弾して凹んだりするくらいのイベントではあったんですが、今日は6~7年ぶりにスタンダードでカードが禁止になりました。
禁止になったカードは、《密輸人の回転翼機》、《約束された終末、エムラクール》、そして《反射魔道士》です。
どのカードもたしかに強力なカードでしたが、そのどのカードの禁止理由に納得がいっていません。
未だに夢か幻か、という気分であります。
というのも、スタンダードのカードは他のフォーマットと異なり、ちゃんとデベロッパーが調整を念入りに行っているフォーマットです。
スタンダードのカードは、最大でも2年前後しか使えないため、禁止カードを出すということは、デベロッパーの敗北宣言というわけです。
軽々に発動していい改定ではありません。
そういった背景があるから、私たちは安心して新弾を買うことができます。
ローテーションはありますが、デベロッパーが念入りに調整を行ったカードプールの中で存分に遊ぶことができるのがスタンダード最大の魅力です。
近年はスタンの人気に陰りが出てきて、そのためにスタンダードショーダウンや、マスターピースといったテコ入れを行っていますが、
今回の禁止改定はそれらの努力をすべて無に返す最低の手段でした。
今までWotCが積み上げてきた信頼というのをすべて吹き飛ばす所業です。
今後私たちはスタンで強いカードを購入する際に、「果たしてこのカードは禁止されないだろうか…」と悩みながら買わざるをえないわけです。
しかもその最低ラインは、多色で3マナ2/3で、バウンス能力と1ターン限定のキャスト制限を持ったクリーチャーだからです。
これを上回るカードは禁止されてもやむなしというわけです。
そもそも《反射魔道士》にいたっては青白という色の制限があって、それ単体では勝ちに直結せず、比較的見慣れた能力の優良アンコモンですら禁止になるというのは何かがおかしいのです。
確かに《反射魔道士》は強力なカードでした。しかしそれは過去の話です。今は《集合した中隊》がローテーションで落ちたため、彼をインスタンタイミングで飛び出させる手段は殆どありません。
もはや全盛期はとっくに過ぎたカードです。今ではちょっと嫌らしいCIPを持ったクリーチャーでしかないのに、なぜ禁止にする必要があったのでしょうか?
納得行く理由があれば、こんな記事を書いていないんですが、公式の声明はひどく稚拙な声明でした。正直読む必要なんてありません。
長年遊んでいるユーザーをおちょくっているだけの最低の記事です。
禁止の理由は曖昧で、明確な理由などろくに書いてありません。
例えば《反射魔道士》と《変位エルドラージ》のソフト・ロックは強力なコンボでしたが、クリーチャー同士のコンボで、しかも毎ターン3マナかかって、やっとクリーチャーをバウンス・キャスト制限させる程度のコンボです。
《反射魔道士》にテンポを奪われ、不愉快に思った人も中にはいるのではないでしょうか?
ですが、あえて言うなら、その程度のコンボで封殺されてしまう程度の自分のデッキを恥じるべきです。
現行のトーナメントシーンで使うほぼすべての除去に引っかかるクリーチャー同士のコンボのどこが強力なのか。
その程度のコンボに負けてしまうのなら、多分他のデッキにも勝てないのでは? と思ってしまいます。
また、同じカラーで同じマナコストの《呪文捕らえ》が許されて、《反射魔道士》は許されないのも納得がいきません。
《反射魔道士》の禁止理由に不愉快だと言うのが挙げられていましたが、4マナコスト以外のカードを咎める事ができる《呪文捕らえ》のほうが遥かに汎用性があって環境を歪めていると思うんですが、どうでしょうか?
《反射魔道士》なんてミッドレンジよりのクリーチャーデッキに強いだけで、コントロールや《霊気池の驚異》デッキには、ただの2/3バニラでしかないわけです。
そんなクリーチャーを禁止にしておいて、ロクに声明を出さないというのは、ユーザーに対しての裏切りと呼ぶほかありません。
残念ながらスタンダードという聖域は失われました。
我々に残ったのは、しょうもない理由で禁止されうるフォーマットだけです。
ろくに数字的な統計もとっておらず、トーナメントシーンで支配的でなかったカードが禁止になるのです。
それも不愉快だからという理由で。
その禁止改定の方がよっぽど不愉快だというのがなぜわからないのでしょうか?
私は《反射魔道士》というカードを気に入っていたので、やや《反射魔道士》に寄った意見が多いですが、《密輸人の回転翼機》の禁止にも納得がいかないです。
あれだけ霊気紛争で対策カードを刷っておきながら、霊気紛争が発売される前に禁止するのはどういう了見でしょうか?
なぜ発売後のメタゲームをプレイヤーに委ねなかったのでしょうか?
《密輸人の回転翼機》は強力なカードでしたが、現環境ですら対策方法がたくさんあったと言うのに、この時点で禁止にする明確な理由があったのでしょうか?
正直次のエキスパンションを待たずに禁止されるのは異常の極みです。
デベロッパーは一体どんな仕事をしていたのでしょうか?
《約束された終末、エムラクール》のデザインはいいと思いますが、ろくな墓地対策がないのに、どうしてこんなデザインにしてしまったのでしょうか?
強いのは認めます。禁止される理由もわかります。しかしなら何故刷った。
FFLの調整は何をやっていたのか。
禁止にするくらいならもっと抑えたデザインにできなかったのか。
それか《霊気池の驚異》と同じローテーションに組み込まないという方法もあったと思うんですが。
そもそも《約束された終末、エムラクール》が禁止になっても、4t目に《霊気池の驚異》から飛び出すカードが《絶え間ない飢餓、ウラモグ》に変わるだけと言うのがなぜわからないのでしょうか?
もし白青デッキを咎めるのであれば《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を禁止にするべきでしたし、昂揚デッキを咎めるのであれば《最後の望み、リリアナ》を禁止にするべきでした。
4t目のグッドゲームを咎めるのであれば《霊気池の驚異》を禁止にするべきです。
なぜこれらが生き延びて、他のカードが禁止になったのでしょうか?
プレインズウォーカーはMTGの顔だからでしょうか?
MTGの顔は、デベロッパーによって緻密に計算されたカード群ではないのでしょうか?
私はどうしても開発の言っていることに納得ができないです。
納得出来ないからって何かすることは考えていませんが、どうしても今日この瞬間にこの文章を書いておきたかったので、書きなぐりさせていただきました。
今日はこの辺で。それでは、また。