ブリッジヴァインについてだらだら語るよ
漫画や小説などでタイトルを回収するのがホント好きなんで、今回はそういった趣向での投稿です。
ヒステリックな墓地対策も一旦は落ち着き、ようやく人権が認められてきたブリッジヴァインについて掘り下げて行くよ。
ブリッジヴァインは動画にしたり記事にしたりとちょっと付き合いの長い?デッキなので、だらだら長々とお届けします。
まずは代表的なデッキリストから
生物32
《歩行バリスタ》4
《縫い師への供給者》4
《傲慢な新生子》4
《墓所這い》4
《臓物の予見者》4
《ゴブリンの奇襲隊》3
《恐血鬼》4
《復讐蔦》4
《大いなるガルガドン》1呪文10
《信仰無き物あさり》4
《集団的蛮行》2
《黄泉からの橋》4土地18
《黒割れの崖》4
《血染めのぬかるみ》4
《新緑の地下墓地》4
《血の墓所》2
《草むした墓》1
《踏み鳴らされる地》1
《沼》1
《山》1サイドボード
《致命的な一押し》2
《暗黒波》1
《稲妻の斧》1
《思考囲い》2
《ゴルガリの魔除け》1
《破壊的な享楽》3
《虚空の力戦》4
《冒涜的な行動》1
参考:GP香港2018 2位 宇都宮 巧選手のリスト
ブリッジヴァインってどんなデッキ?
まずブリッジヴァインを一言で纏めるならば、「ハイスピード・パズルゲーム」です。
なんのこっちゃと思われる方もいらっしゃると思いますが、実際に使っている方にとっては割としっくりくるまとめ方ではないでしょうか?
ブリッジヴァインは、対戦相手のライフを削り切るための最短ルートを、墓地肥やしやルーティンのような不確定要素を考慮しつつ選択していきます。
ブリッジヴァインの構成カードは基本的に貧弱なクリーチャーばかりなので、ゲームが長引けば長引くほど不利になっていきます。そういった時間制限の中で、最大打点を選択してく、いわゆるウィニーチックなデッキです。
一般的なウィニーと異なり、出てくるクリーチャーに対し、支払うマナが少ない出来なので、一時的とはいえ爆発的な速度を得ることが出来ます。
基本的に3ターンで趨勢を決するデッキなので、必然的に対戦相手の動きはあまり気にしないです。
かと言って最近のモダンの妨害スペルは殆ど1マナなので、なんらかの妨害は基本的に飛んできます。
ただし、早いターンでは相手が使えるマナには限度があるので、それこそパズルゲームのお邪魔要素くらいでしかありません。
ストームやドルイドコンボと同じく、2~3ターンでゲームを決めるデッキなので、間違いなく最速のデッキです。
ブリッジヴァインって強いの?
間違いなく強いです。晴れる屋のデッキテクで、「人間以外には7割勝てる」と紹介されていましたが、誇張表現では無いと思います。
現に自分のMOの戦績も墓地対策が過激になるまでは7割程度ありました。MOのレートも1800中盤というMO歴4年の中で最高の数値を出すことも出来ました。
どういったところが強いの?
キルターンが早い事はもちろんですが、何よりクロックが主体のデッキなので、少しくらい長引いても強いところが最大の長所です。
そして次のメリットは粘り強さです。この手のオールインデッキの宿命として、大抵主軸となるカードを除去されてしまったら弱い、という欠点があります。
オールインデッキ以外の全てのデッキには、対戦相手への妨害としてクリーチャー除去が含まれています。破壊・火力・バウンス等様々な手段がありますが、何らかの方法で生物への回答策を持っています。
そのため如何にストームやドルイドコンボが早かろうと、コンボパーツが除去耐性のない生物である限り、多くのデッキに干渉されてしまい、カタログスペックの速度が出てくれません。
しかし、ブリッジヴァインは墓地から戻ってくるクリーチャーが主力なのと、《黄泉からの橋》が墓地にあるときのみ効果を発揮する特殊なエンチャントのため、オールインデッキの割りには干渉されにくく、早さと粘り強さを兼ね備えたデッキです。
逆にどういったところが弱いの?
早くて粘り強かったらそれこそ最強な感じもありますが、ブリッジヴァインは墓地利用デッキの宿命として、絶望的なまでに墓地対策に弱いです。
《大祖始の遺産》のような甘えた墓地対策程度であれば何とかなりますが、《外科的摘出》や《虚空の力戦》のような0マナ墓地対策には滅法弱いです。
また、柔軟なデッキでは無いので、《崇拝》や《罠の橋》や《虚空の杯》X=1で壊滅する恐れもあります。
さらにマリガン基準やコンバット計算がかなりシビアなので、最近流行りの弱者デッキのようで思ったより熟練度がいるのも欠点です。
どのようなバリエーションがあるの?
ブリッジヴァインは比較的新しいアーキタイプになるため、他のデッキレシピのような定番リストというものが実は無かったりします。
ですが、キーカードやそれを補助するカードは基本的に固定なので、変動パーツで何を採用するかがデッキの個性となります。
ブリッジヴァインのプレイヤーは現在2つの方向に分岐しており、速度を重視するプレイヤーと、対応力・持久力を重視するプレイヤーでデッキの構成が大きく異なります。
この項目では変動しうるスロットを紹介させていただきます。
《恐血鬼》の採用について
《恐血鬼》を採用することでデッキの爆発力は上がりますが、墓地への依存度も上がります。
以外に思われるかもしれませんが、《恐血鬼》はブリッジヴァインの必須パーツではありません。
ブリッジヴァインはデッキの構成上、土地の枚数が極端に少なく、思ったより上陸を達成させることが出来ません。
そのため、デッキリストによっては《恐血鬼》を採用しないタイプもあります。
追加のXマナクリーチャーを採用するか否か
《歩行バリスタ》は鉄板枠なのですが、同じ役割を持つXマナクリーチャーをさらに追加するかは悩みどころです。
Xマナクリーチャーが増えれば増えるほど、《黄泉からの橋》の爆発力が増していきますが、その分デッキが《黄泉からの橋》に依存してしまうため、安定感が損なわれてしまいます。
《縫い師への供給者》が収録される前のブリッジヴァインでは、《搭載歩行機械》、《果てしなきもの》もそれぞれ4枚ずつ採用されていました。
《ボーマットの急使》の採用について
スタンで大活躍をしていた《ボーマットの急使》ですが、モダンでも強さは健在です。
1マナの軽量クリーチャーであることと、《黄泉からの橋》との相性がすごく良い事から、ブリッジヴァインでも採用する方は多いです。
持久戦を考えると《ボーマットの急使》はベストな解答ではありますが、若干悠長なカードでもあるため、ブリッジヴァインプレイヤーの間でも、採用するかどうかはよく話題になります。
サクリ台の選択
デッキの構成上、サクリ台はほぼ固定パーツなのですが、《大いなるガルガドン》か《臓物の予見者》のどちらを採用するかはかなりの悩みどころです。
《大いなるガルガドン》は《復讐蔦》を戦場に戻すことは《臓物の予見者》に劣りますが、サクリ台としての除去耐性や、第二の勝ち筋としては優秀です。
逆に《臓物の予見者》は《復讐蔦》を戻すだけではなく、自身を生贄に捧げたり、占術によってトップ操作を行うことが出来るため、デッキの安定感は向上しますが、全体除去に巻き込まれてしまったり、ピン除去で取り除かれてしまうのが難点です。
持久戦を考えるのであれば《大いなるガルガドン》、速度を優先するのであれば《臓物の予見者》を選択すると良いと思います。
ちなみに、どちらも採用する、というのも大アリです。
呪文枠をどうするか
ブリッジヴァインには2枚程度自由な呪文枠が存在します。
一般的には《集団的蛮行》、《稲妻の斧》が主ですが、相手への妨害をすべて考えず、《安堵の再会》や追加のXマナクリーチャーにするプレイヤーもいます。
ただ、次のパックで収録される《暗殺者の戦利品》がほとんどの問題を解決してしまいそうです。
ブリッジヴァインの弱点である墓地対策はもちろんの事、《罠の橋》や《崇拝》、《ファイレクシアの非生》などの置物にもメインから対応することが可能になります。
そうでなくとも、トロンや鱗親和に対して一定の耐性を得られるのが魅力的です。
《暗殺者の戦利品》の採用によってブリッジヴァインは一段の対応力を得られるかもしれません。要件等です。
メインボードの分岐は以上となります。
サイドボードは何を積むの?
メインボードの次はサイドボードです。
ブリッジヴァインのサイドボードの半分は、実はほぼ固定と言っても差支えが無いです。
《虚空の力戦》、《思考囲い》、《鋳塊かじり》は必須パーツであるため、残りの半分にサイドボードの個性が出ると思います。
大抵のデッキでは、クリーチャーデッキへの対策として、《致命的な一押し》や《稲妻の斧》を採用しているケースが多いです。
また、最近は少なくなってきましたが、《苦花》をサイドボードからの勝ち筋にしているプレイヤーも見受けられます。《ゴブリンの奇襲隊》や《大いなるガルガドン》と相性が良いのが魅力的ですね。
その他のバリエーションでは、ドレッジと同じように、墓地対策対策を大量に積むタイプもあります。
サイドボードには正解が無いと思いますので、地域などのメタゲームに併せて組む必要がありそうですね。
サイドチェンジは何を積めば良いの?
人間
in:《鋳塊かじり》、クリーチャー除去を出来るだけ
out:《恐血鬼》等 墓地利用クリーチャー
人間デッキ相手で一番役に立つのは《鋳塊かじり》です。人間デッキはデッキの構成上、墓地対策カードはアーティファクトが多いのと、仮にサイドカードが戦場に出なくとも、《霊気の薬瓶》を割れるのでお勧めです。
青白コン・ジェスカイコン
in:《思考囲い》、《集団的蛮行》
out:《歩行バリスタ》等
ハンデスで致命的な対応策を封じながら駆け抜けるのが最適です。最近は奇跡型が増えてきたので、ハンデスだけでは防ぎきれないのがつらいところ。
トロン
in:《思考囲い》、《鋳塊かじり》、《暗殺者の戦利品》
out:《恐血鬼》等 墓地利用クリーチャー
サイド戦でのトロンは、墓地対策へのアクセスが早いので、墓地利用クリーチャーの優先度は少し下がります。代わりにアーティファクト破壊などで攻めるのが大切です。
《思考囲い》は、大型クリーチャーを抜くことに使いたいですね。
親和・鱗親和
in:アーティファクト破壊、クリーチャー破壊
out:《恐血鬼》、《墓所這い》
《鋳塊かじり》だけだと墨蛾が厳しいので、クリーチャー破壊も追加する必要があります。《暗殺者の戦利品》がすべてを解決してくれそうですが果たして。
まとめ
少し長くなりましたが、ブリッジヴァインについてだらだら語らせていただきました。
次の環境からは《暗殺者の戦利品》というブリッジヴァインが最も求めていた万能除去が手に入るので、今よりももっと良い立ち位置になるかもしれませんが、この手のデッキの宿命として、流行るとあっという間に対策されてしまうので、個人的にはあんまり流行らないと良いなーなんて思います。
ちょっと図々しいですかね?
今日はこの辺で失礼します。それでは、また。